今日は利塾が横浜市立みなと総合高校の食育支援をするきっかけになった、LSY3期生の吉野さんにお話を伺った。吉野さんは心と体を整えるパーソナルシェフ・栄養士として活躍されている。

栄養士としての道のり―吉野さんの原点

吉野さんは高校時代に3年間病院から学校に通うほど体調を壊し、手術も14回ほどされた経験を持つ。

その期間に「すべては食事で変わる「食べることは生きること」と感じ栄養士への道を歩まれた。その思いを胸に、幅広く栄養士として活躍されている。その実践を通して現在は体内年齢22歳という驚異的な体内年齢をキープしている。

食育支援ボランティアをされるようになったきっかけは先輩に誘われた結cafe。結cafeは横浜市磯子区で「人と人をつなぐ居場所づくり」をコンセプトに運営しているコミュニティカフェ。

そこで助産師をされている高野しのぶさん(しのぶさんについてはこちら)と一緒になり、「子ども食堂を一緒にやらないか」と誘われ、子ども食堂も、みなと総合高校の食育支援ボランティアもされることになった。(しのぶ食堂については以下画像およびこちらを参照)

やりたいことをどんどん口に出し実現しているしのぶさんにパワーをもらうことがたくさんある、と吉野さん。その姿は利塾塾長の利永子先生にも通ずるところが多々ある。

食育支援ボランティアの場がもたらす変化

みなと総合高校での食育支援ボランティアは、提供される食材を見て献立を決めるところから始める。その「あるもので美味しい物を作る」が好きだという吉野さん。

参加している高校生も、食べに来る高校生も、そして場の雰囲気も、回を経るごとに変わっていっているという。

子どもや高校生は野菜が嫌いなことも多いけれど、この高校での食育支援ボランティアでは高校生が野菜をたくさんお代わりしてくれるし食べてくれる

子ども食堂でも高校でも、場の力で美味しく食べてくれる、ということが多々あるようだ。

この食育支援ボランティアには高校生もスタッフとして参加しているが、回を重ねるごとに積極性や主体性も増してテキパキ動かれ、調理の切り方なども各段に上手になっている。

そして食べる側の高校生も、開始時間前に列に並んでワクワクしながら待っていたり、たくさん食べてくれたりと、食育を受け取る側の生徒にも意識・行動面で変化が出ているという。

ただ朝食を作って食べる、ではなく、そこにいろんな方の思いが込められていることでこんなにいろんな変化があるのだな、と驚いた。

食事の持つ「エネルギー」

そんな食育支援ボランティア、利塾も肉や魚を提供させていただいているが、実際に利塾メンバーが来てくれて嬉しいことを聞いてみた。

「肉や魚ももちろん有難いが、遠くから来て参加しようと思ってくださることが本当に嬉しい!」と吉野さん。

食事は一期一会

どんな食事も、使っている食材、つくってくれている人、何一つ同じものはなく、それらのエネルギーが詰まっている。

利永子先生や利塾メンバーは時には海を超え海外から、そして国内でも前泊してこの食育支援ボランティアに参加したい!というそのエネルギーが、高校生に届いていると思う、と話す。

恥ずかしながら食事を一期一会なんてあまり思ったことがなかった私、率直に料理が苦手だ、最近はお菓子ばかり食べてしまって…という話をしたら「そんな時もある。1つのことに陰陽2つの意味があるから、ジャッジしなくてOK」と吉野さん。

何よりも自分の気持ちを受け止めてあげることが大切。お菓子がいけないわけではない、と、話を聞きながら自分が癒されてしまった。

吉野さんは栄養士さんでありながら人を元気にするカウンセラーさんのような存在。そんな吉野さん、今はフリーの栄養士として幅広い世代の方への出張料理も担当されている。

「自分のやりたいことはほぼ全部叶っている」と話す吉野さん。

秘訣は「自分のやりたいことを書き出す、向き合う」こと。吉野さんの話の節々の「LSYでも話があったと思うけど」と、LSYをもう一度受講しているかのようなとっても学びの深い時間になった。

吉野さん(Instagramはこちら