人生を支える「八正道」の車輪
行雅さんは、仏教が2500年もの間継承されてきたのは、それが単なる学問ではなく、「実践」を重んじる教えだからだと強調。苦しみから脱し、人生を豊かにするには教えに気付き実践していくこと。
いろんなドライバーに囚われて、人の目を気にして行動できない、ではなく「まずやってみる」ことを学んだLSYとも似ている。!
前回も出てきた「四諦八正道」ーこれは、苦しみの原因とその解決法を示したもの。
今回は、その中の「道諦ーよりよく生きる八つの修行法」がテーマ。8つも修行法があるの!?難しそう‥‥と思ったが、すべて繋がっていること、そしてこれらはLSYで大切とされていることとドンピシャ。
この8つは車輪に例えられ、一つひとつの教えが車輪を支える柱となり、この車輪を回し続けることこそが、悟りへの道、より良い人生を歩む道なのだそう。
「正」という字が多いな…と俗世まみれの私は怖気づいてしまうけど、行雅さんはこれがそれぞれ私たちの人生にどう影響を及ぼしてくるのかを「みかんの木」を使って分かりやすく!解説してくれた。
自分の木を意識してぐんぐん育てていこう
ここに書かれているものはどれも、より良い人生を生きるために必要なものばかり。自分を木でたとえ、良い考え、良い言葉や正しい行動、生活をしていき、自分の木の幹を太く太く育てていくことが大切。
それぞれが示していることは、こんなこと。
- 空気(正念):マインドフルネスのように、私たちに欠かせない気づきの力。
- 大地(正定):集中力のように、人生の根を張る土台。
- 太陽(正見):偏見なく物事を観察する力のように、人生を明るく照らす。
- 葉っぱ(正思):インプットしたものを自分の中で養分に変える思考力。
- 花(正語):美しい言葉のように、周囲に良い影響を与える。
- 実(正業):努力が実を結ぶように、考えと言葉が行動となって現れる。
- 幹(正命):正しい生活習慣によって培われる人生の軸。
- 雨(正精進):枯れずに育つために必要な水のように、正しい努力によって人生が育つ。
特に印象的だったのは「自分自身に正しい水をあげる」「正しい努力をする」というところ。自分をないがしろにして間違った方向に暴走し、努力しているけど全然幸せじゃないーそういう人生ではなくて、自分にとっての正しい水を与え、正しい努力をするんだよということ。
今までなぜかいつも辛そうな選択肢の方に歩んでしまう、大変そうな仕事を引き受けてしまうーそんな実感がある自分としてはこの正しい水の上げ方はとっても刺さった。

そして自分にとって正しい、というのは自分のことをよく知らないと分からない。LSYの中でもヨガの講座があったけれど、そこの教えとも共通しているんだなと。
世の中にはいろんな木がある。
「あの木がいいな」ではなく、自分の木を見つめ、どうしたら自分の木を育てられるかを考える。LSYで学んだライフスキルも使って、今自分の木、どんな感じ?綺麗な水じゃなくてエナジードリンクかけてない?変な虫つけて取らないままにしてない?ーそうやって自分の木を見つめることもとても大切。

八正道を頭に入れると、今この行動は自分にとって正しいのか、自分の木を良い方向に育てているか、を常に考えることができる。いろんなことがあっても軌道修正ができるし、ふっとい幹は折れないし、しなやか。今、自分の木は正しい方向に育っているか、正しい水をあげているかーそんなことを自問自答しながら生きていこう。